最近、よくこんな質問を受けます。
「どうしたらライターになれるんですか?」
mixiで見知らぬ人からメッセージをもらった時には(しかも複数回あり、送り主はそれぞれ別の人)少々驚きました。
結論を言うと、メーカーに応募して、合格すればライターになれます。
これはそんなに難しいことではありません。
お話が無難でも、滅茶苦茶でも、文章がそこそこ読めて、会社がサブライターを欲しがっている場合、結構簡単に採用されたりします。
しかし、サブライターのままで、自力で生活し続けるのは非常に困難です。
知人の会社でも、春、新人を入れてライターが複数人いると聞いたのに、夏になるとひとりしか残ってない。しかし驚くことでも珍しいことでもなんでもなく、ゲーム会社のごく普通の光景だったりします。
かように厳しい社会ですから、相談を受けると、まず、「趣味のままで続ける」ことをお薦めします。
私の会ったライター志望者の場合、以下のようなパターンが多いです。
@ラノベで書きたいけど無理なのでエロゲ媒体を志望する
Aエロゲが好きで自分も書きたいと思う
Bエロゲが好きだが何もできないのでとりあえずライターになりたい
三番目は論外として、一番目の人は結構やっかいです。このパターンの人は文章を書くこと自体が趣味の人であることが多く、あまりゲーム自体やりません。どころか、アニメ、小説、映画、まったく娯楽を見ていない場合もあります。
ここでは、遊べと言いたいのではありません。たとえばエロゲは(エロゲでなくてもゲームならそうだと思うのですが)世の中の流行を敏感に取り入れていく媒体なのです。まがりなりにもそのライティングをしようという者が世の中の流れを知らないのはおかしすぎるとは思いませんか。
文章を書くことが好き。それ自体はいいことだと思うのですが、他の人がどういうスタイルで書いているのか、どんなものが好まれているのかリサーチしないのは一部の天才にしか許されません。
とりあえず、ライターになりたい人は売れてる物(エロゲに限らず)はチェックしましょう。それについて何が受けてるのか、次は何が受けるのか、自分がつくるとすればどういう物になるか、考えてみましょう。
別にラノベ志望者でも、実力があれば、エロゲを書いて構わないんです。エロゲが嫌いでもいいのです。人を萌え転がらせる自信があるならHシーン、五クリックで終わってもいいじゃないですか。でも、仮にエロゲで書きたいと思うならば、エロゲでなくても他の媒体でユーザーがどんなものを好むのかくらいは見ておくべきなのでは。
企画者はそこまでしてなお、思い通りに売れないことだって、多々あるのですから。
最近は皆、文章はそこそこ読めて体裁のいいものを応募してきます。
しかし、お話自体は既存の作品をなぞったようなパンチの効いてない平凡なものばかり。
題材が良くないのもありますが、一つには、気持ちが昇華される場面がうまく描けてないのだと思います。
いわゆる骨組みがしっかりしてない物語。意図を聞くと、何となく書いて規定のボリュームにできあがったそうです。会社が課題に出すのは50Kなどの限られた容量が多いのですが、はっきりいってこの容量ですと、サブキャラもそうは出せませんし、無駄な描写はまったく入れる余地はないわけです。が、読んでみると、描写に無駄が多すぎです。採用担当者は応募者の原稿を読むだけが仕事ではありませんから、冒頭の引きやクライマックス、エンディングはうまく書けてないと、全部は読んでもらえないだろうと安易に想像がつきます。
起承転結をはっきりさせましょう。それだけで他のライバルと差がつきます。
あとは、応募書類はビジュアルがないのですから、ややラノベっぽい描き方をしたほうが良いと思うのですよね。情景描写や人物描写を入れたほうが読む人には優しいです。
こういった気づかいがライターには必須ですよ。あと個人的に新人に必要なのって技術よりも素直さだと感じてますが。
会社にもよるので一概にこうだとは言えないのですが。
最後に、自戒も含めて、言いたいのです。
君はその文章で8800円払えるのかい? って――。
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